「459」(ショート・ショートを書いてみた⑨)
雪のちらつく夜、小学生の男の子と手をつなぎながら、仲睦まじい夫婦が家路を急ぐ。子供が飛び跳ねるのに合わせて、サンタクロースの帽子が楽しそうに揺れる。私は、その様子を窓越しに見ながら、たった1枚のガラスで幸福と不幸が分けられている現実に押しつぶされそうになった。
野村修也
2026.04.22
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今年のクリスマス・イブも、私は、この薄暗い定食屋の隅っこで自傷行為に勤しむ。といっても、身体を傷つける勇気は無く、ずたずたにするのは心だけだ。
「なぜ、眠ってしまったんだろう‥‥」
私はまた、あの忌まわしい日の出来事を思い出しては、自分を責めて、責めて、責め続けた。