ヒト族の進化(ホモ・サピエンスの誕生)
ヒト族は、チンパンジーと分かれた後どのように進化したのだろうか。今回は、その大きな流れを確認する。ホモ・サピエンスが誕生後に歩んだ道のりについては、改めて検討する。
野村修也
2026.06.28
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(1)霊長類の起源
地球上に生物が生まれたのはおよそ38億年前のことと言われている。霊長類の起源は9,200万年前と推定され、約3,000万年前にヒト上科(Hominoidea;テナガザル科とヒト科)が他のサルと分かれたと考えられている。このヒト上科が小型であるテナガザル科(Hylobatidae)と大型であるヒト科(Hominidae)とに分かれたのは2,000万年前ごろで、その後ヒト科の中で、まずは1,900万~1,500万年前にオランウータンが、次いで970万~760万年前にゴリラが分岐したと考えられている。ヒト族がチンパンジーと分岐した時期については、ヴィンセント・サリッチ(V.M.Sarich)とアラン・ウィルソン(A.C.Wilson)が1967年に推計を行って以来、分子時計を用いる方法が一般的となっているが、最新の成果では、780万~600万年前と推定されている。そして250万~200年前にチンパンジーからボノボ(ビーリャあるいはピグミー・チンパンジーとも呼ばれる)が分岐したと考えられている。
(2)単系統から複線型へ